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翌日、時刻は十一時半を回っていた。
鳴海は既に駅前の広場に来ていた。
生まれてこの方お洒落に気を使ったことなど無いため、薄手のシャツとジーンズという至って普通の服装だ。
そんな鳴海は先程からチラチラと広場にある時計を眺めていた。
「早く来すぎたかな……?」
独り言の様にポツリと呟く
「お、早いな」
その時、後ろから声を掛けられた。
それと同時に、鳴海の表情がパッと明るくなる
振り向いて見ると、昨日の制服姿とは打って変わった私服姿の朱音が立っていた。
「よっ、待ったか?」
片手を挙げて鳴海に尋ねた。
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