‡入学式‡

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「…え、えっと…あの…その…」 もじもじと俯きながらなかなか言葉を発しないリタ かわいいけど、今茶化す気にはなれないな 「…ご、ごめんなさい…あと…あ、ありがとう…///」 「…………」 顔中真っ赤にして、彼女はそのまま机に突っ伏した そんなに謝罪とお礼をするのが恥ずかしいのかね… ま、でも… ポンっ… 「っ!」 リタの頭に柔らかく手を置く 彼女はぴくりと肩を揺らしたけど、今度は払いのけられなかった 見た目通りのサラサラな髪の毛は、俺の指をふわりと包む いつまで撫でていても飽きそうにないその感触に、俺は思わず息を飲んだ リタは相変わらず机に突っ伏したままだが、決して抵抗しようとはせずただただ撫でられるがままになっている 「へぇ…素直でかわいいところもあるじゃねぇか……ぁ///」 自分でも無意識のうちに口にだしてしまった言葉… しまったと思った時には既に手遅れで、リタは一際大きく肩を揺らし、ゆっくりと顔をあげた 何というか… 赤面+上目使いはヤバいなマジで 「…えっと…今のはな…///」 ポリポリと頭をかいてごまかそうとしても、よい言い訳が思いつかない 「…か、かわいい?///」 「…えっ?…あ、あぁ…まぁ…うん…///」 期待するように小首を傾げるリタに、俺は気まずくなって視線をずらした やべぇってこれ…好きだって事ばれたら… 「…あ、あんただって…最初の印象より頼りになるというか…か、かっこいいというか…///」 「なっ!…///」 段々小さくなっていくリタの声を漏らさず聞いていた俺は、頬が熱くなるのを抑えられなかった 今…今こいつ…俺の事かっこいいとか頼りになるって… ドクッドクッ… 心臓の音が大きくなり、それに比例するように俺のテンションもあがっていく 「っ…///」 そっと… 机の端に置かれていた彼女の手に、自身の手を重ねた 「ユ、ユーリ…///」 リタは大人しく身を縮めながら、重ねられた手に視線を合わせる ギュッ… 微かだが… リタは自ら俺の手に指を絡めてきた …もう無理…我慢できねぇ… 「リタ…///」 彼女の手をひいてそっと立ち上がらせると、絡み合う視線 自然に近づく俺達の顔の距離… 互いの吐息がかかるほど近くなった時、リタが先に瞳を閉じた やっぱここまできたら… しないといけないよな… キス… 俺したことないんだけど…
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