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『ガラガラッ』
びくっ…
ドアが開く音と同時に、私と水野は我に返り、ぱっと離れた。
「お姉ちゃん…?」
「す…鈴花…」
そこには足にかすり傷を負った鈴花がいた。
(舞花…妹には…?)
(言ってない…)
私と水野は小さい声で喋った。
「お…お姉ちゃん…」
「あのね鈴花。これにはわけが」
「キャーーーーー!!!!!!お姉ちゃんおめでとー!!!」
鈴花は私の手を握ってはしゃぎまくってる。
「ちょ…なに涼花…」
私は今までの事を全部話した。
「へえーやっぱそっかぁっ♪」
『ギシッ』
涼花は私達を交互に見ながらベッドへ座った。
「す…鈴花…」
「なーに?」
「…責めないの?」
「なんで責める必要があんのよぉ?」
それは…
「今まで黙ってたから…」
「あぁ、そんなの言いにくい事ぐらい分かってるよ?」
「え…」
「鈴花は恋愛上級者だよぉ♪なめないでっ」
「…あ…そか」
「──────で、鈴花が怪我したから保健室来てみたら水野先輩と一緒にお熱いね♪ついにお姉ちゃんも彼氏持ちかぁ★」
「鈴花ぁ…」
「まぁ、来たのが私1人でよかったよねぇ」
「久美ちゃんとかいたらヤバイもんね…」
「お姉ちゃん保健室で堂々とキスするぐらい水野先輩が好きなんだねっ♪」
「そっ…そんなんじゃなぁい!!」
「んじゃそゆわけで鈴花は失礼しまぁす☆」
「ちょっ…鈴花待てぇ!」
『ガラガラッ』
鈴花はばんそうこうだけを持って帰って行った。
はっ!!
そういえばよく考えたら水野と2人で保健室っ…危ない予感かも…
「じじじゃぁ水野またねっっ」
さっきまであんなキスをしていた自分に恥じる。
私はギクシャクして出て行こうとする。でも水野は見破っちゃうんだ…
「舞花、動揺し過ぎ…」
「べべべ別にっ…動揺なんかしてな…」
「舞花!!危ないっ!!!」
えっ…!?
「きゃあ!!!」
『ドサドサッ』
本棚が倒れちゃった…
「水野っ!!大丈夫!?」
水野は膝から下を本棚に挟まれて身動きがとれない。
「いって…ぇ」
「ごめん!今から本棚どかすから!!」
私は一生懸命本棚を持ち上げた。
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