第二話 初めての会話

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部活も終わり、少し早めに家へと向かった。 みずのは… ま、どうせからかってるだけだろうし。 もう関わりたくな… 「遅かったな。待ったぞ」 わ!! オレンジ色の光がその美男子を照らす。 「みずの」は待ってくれていたんだ。 「あ、あんた、みずのって名前なんでしょ?」 「そうだけど?あ、ちなみに水野康太って書く」 「そっ…そんなことどうでもいいわよ!なんで急にキスなんかするのよ!?」 「言ったじゃん、おまえが可愛いからだって」 ドキッ 「そんなこと…理由になってないわよ…」 私、変かな…こんなやつの口説き文句にドキドキしてるなんて… 違う!それは急にキスなんかするからであって… 「とりあえず行こうぜ」 ぎゅっ 手を握られる。 「ちょっと、なんで手なんか繋ぐのよっ」 「いいじゃんか、この方がカップルっぽいしさ」 「ばっ、馬鹿!ていうかどこに行くのよ!」 「家まで送る」 こいつったら本当に自己中な奴! 「ところでおまえ名前は?」 「桜宮舞花。舞うに花って書いて…って言うか名前知らないのにメールした訳!?」 「あぁ、達也に聞いたら教えてくれたんだ。おまえが偶然達也の友達だったからな」 「はぁ!?もうあり得ない!」 た、達也めこのヤロー!! 達也っていうのは美沙の彼氏。水野と達也は友達の様だ。 「あ、オイ着いたぞ。ここだろ?」 「あぁ、うん。あり…がと」 「ははっ、やっぱ可愛いな」 「だからそんなことないって言って…」 ぐいっ! 「♀¥$£%§≡∮!!」 「好きだ」 「も…、馬鹿…!」 ぐっ… 私は水野の胸を押し返す。 抱き締められ…た… ドキ…ドキッ… 水野はUターンして学校の方向へと戻る。 家…反対なのかな…? もしかして私、水野の事…気になってる? そんな訳ないない!! ただ水野が変な事言うからだよ! …多分だけど。
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