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第四話 水野と保健室
私、桜宮 舞花(17)。
で、隣にいるのが妹の鈴花(16)。
私は、あの日から水野とお…おおお付き合い…してて…
今、その事を鈴花に打ち明けようと…
「あのっ…」
「ねぇお姉ちゃん、涼花ってば昨日もナンパされちゃったぁ♪」
「へ、へーえ…」
…悩んでいます。
もう学校が近いよ…
早く言わなきゃ!!
「す…鈴花?」
「ん?なぁに?お姉ちゃん」
「あの…私さ、みず」
「鈴花っ♪」
私が本題を話そうとした瞬間に後ろから飛び付いて来る影。
「あ、くぅちゃん♪じゃ!お姉ちゃんまたね」
「あー…うん…」
久美ちゃん…タイミングが…
あの久美ちゃん(通称くぅちゃん)は鈴花の親友。何度かうちに遊びに来たことある子。
いつもくるくるの髪をツインテールにしている。
…はぁ…後でいいか。
『ガラガラッ』
「おはよう、舞花」
「あ、美沙!おはよっ!」
「今日も頑張ろーね」
「うん!!」
美沙に会ったらなんかどうでも良くなっちゃう私。
ほんっと単純。
―理科―
私達は実験の前に、理科の先生の説明を聞いていた。
「ではこの薬品を調合してもらいます。ちゃんと量らないと実験の際、危険な科学反応を起こす場合があるので気を付けるようにして下さい。順序は…」
はぁ…それにしても理科面倒だなぁ。
あ…雲が綺麗…なんかだるいし…眠い…
「───…舞花っ!舞花っ!!」
はっ…
まさか私、寝ちゃってた?
「あ…美沙…なんかボーッとして……美…」
『バタ…ン』
「舞花!!舞花しっかり!…ちょっと…達也っ!!」
教室から出ていた達也が美沙の声で走って来る。
「美沙、どうした?」
「舞花が倒れた!早く保健室に運んで!!」
「お…おう!」『ガラガラッ』
「おー達也。美沙」
水野が授業の用意を持ち、理科室に入って来た。
「あ!康太!!舞花が倒れたんだ。運んでくれるか?」
「舞花が…!?すぐに連れてく!」
「よろしくね!」
「よい…しょ…」
私は水野に抱かれる。
『バタバタバタ…』
水野は大きな足音を立てながら、そのまま保健室に向かった。
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