かぞく

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俺はこの前 拓哉の描く絵を見た 描いていたのは 俺… 俺が窓から外を見ている 絵だった (いつ描いたんだ……?) 凄く日常的な絵なのに どこか不思議に思う なんだろう…? わからない 自分だからそう感じるだけか… 何だか拓哉の絵は 吸い込まれそうになる そこで俺の中に生まれた想い… 他の絵もみたい… 確か拓哉はスケッチブックに 下書きをしていたはず 今拓哉はいない チャンスじゃん… 俺は拓哉の机の上にいき スケッチブックを探した あった! 青い表紙のスケッチブック 俺は1ページ目の端を 口で加えて 中を開いた え…? 俺の目の前のスケッチブックに 広がった絵は 俺、俺、俺、俺、俺………―― 全てのページに 黒猫が描かれていた 寝ている俺、ご飯を食べてる俺、 拓哉に甘えてる俺、 遊んでる俺…―― 拓哉のスケッチブックは 俺で埋められていた 全て見終わり最後に気付いた事… このスケッチブックの表紙には こう書かれていた 『大切な僕の家族』と――
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