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『あの人と付き合いたいなぁ』
うるさい
『俺、絶対にプロの野球選手になるぜ』
うるさい…
『あのお店の洋服高いけど可愛かったなぁ…いつか絶対に買ってみせるわ』
うるさ…い…
『私、歌手になるのが小さい頃からの………』
うるさい、うるさい、うるさい!
「うるさい!」
ガタン!っと大きな音をたてて椅子が倒れる
その音で我に返る。
しかしさっきの言葉が自分から発せられたものだと気づくのには、少し時間がかかった。
はっ…っとして辺りを見回すとクラスメートの痛い視線が飛び込んでくる。
「すいま…せん」
私が謝ると同時に、みんなこちらを見るのはやめ正面の黒板へと視点を変えた。
また…あの夢かぁ
いつも見る嫌な夢
普通の人に言わせたら、別になんともないであろう…ごく普通の変哲もない…夢
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