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でも、私にとってはすごく嫌な夢……
あの一言一言に冷たさを感じる。
冷たく、それでいて深い闇みたいなものも感じる。
それが何なのかはよくわからないし、わかりたくもない。
だからいつも深くは考えない…のだけど…
ああしてたびたび見てしまうから忘れるに忘れられないでいる。
ホントにいやになる。
キーンコーンカーン――
くだらない授業の終了をつげるチャイム。
みんなは、それと同時に動きはじめる。
話し始める者
弁当を食べる者
購買に走る者
いつもみる当たり前の光景。
でも私はこの光景には馴染めずにいる。
まぁ、そんな私にも夢、って言っていいのかはわからないけれど、一応叶えたい事はあるんだ。
それは―――
「野市さん」
何?
私に向けられた声にぶっきらぼうに返事をする。
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