安堵

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「まったく、ちょっと目を離すと、すぐこれなんだから」 「終わらせればいいんだろう」 ーーばあさん以上だな、人使いの荒らさは。 「あっ、それから浩ちゃん、村田のおじいちゃんのお通夜なんだけど」 「七時からだろう、場所は確か……」 「うん。うちのお母さんも、来るって云ってた。昔、村田のおじいちゃんには、お世話になったんだって」 「ふ~ん。亜香里の母さん、村田さんと知り合いだったんだ」 ーーそりゃ、そうだろう。  浩也は亜香里の母親には、まだ会ったことがなかった。 ーー亜香里の母さんは、知宏さんがこの街にいること、知ってるのか?
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