嶺の上に開く花

通夜

「新堂さんは本当に、そんな事信じているんですか」

「我が千葉県警は、優秀ですから」

ーーこの嘘つき野郎。お前がその優秀な本部の決断を、一番に疑っているんだろう。

「ふ～ん……。新堂さんがそう云うんなら、まっ、そう云う事にしておきましょう」

「それで、赤の他人の滝澤さんが通夜に潜り込んで、何をするつもりなんですか」

「本来、取材内容は明かせないんですけど、お二人にはお世話になりましたし……。市議の先生に話しを聴こうと思いまして」

「まさか、片岡　竜馬ですか」

ーー馬鹿野郎、口滑らせやがって。