現着

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 子供の頃、この男がどういった遊びをしていたかは知らないが、自分の様に石ころや草木を工夫して遊んでいた事などあるまい。室内でコンピューターゲームか、それともサッカーボールを蹴っていたか。どちらにせよ、その相手をしてくれるのは、同じ世代の子供達だった事だろう。  少年時代の記憶に残る一番の遊び相手は、誰もが父親だ。キャッチボールの的になってくれたり、サッカーのゴールキーパーに進んでなってくれるのは、どの家庭でも父親なのだ。父親が『よし、いいボールだ!』『ナイスキック!』などと褒めてくれたなら、子供は嬉しくて堪らないのだ。
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