478人が本棚に入れています
本棚に追加
/630ページ
「あたしがおごるよ」
「冗談云うな! ゆかりさんのおごりなら解るけど、学生の亜香里におごって貰うほど、落ちぶれちゃいないよ」
思わず声を荒げていた。亜香里さえも浩也の事を子供扱いしている様で、面白くなかった。
亜香里は驚いたように浩也を観ていたが、伏し目がちになって「ご免なさい」と呟いた。
ーーバカだなぁ、俺は……
「俺の方こそ、悪かったよ。ちょっと、イラついてたものだから」
「イラついてたって、あのお店のお姉さんにフラれたの?」
「なっ、なに云ってるんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!