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「木ノ内 好子の娘か」
「はい。優衣という名の、中学一年生です」
「石鹸の欠片を手に入れた家の娘を、疑っているって訳か」
「疑うというよりなにかを知っている可能性が高い、と僕は思っています」
「母親ではなく、何故娘なんだ」
「母親は死亡推定時刻には、弁当屋で仕事をしていましたので」
「アリバイあり、って訳ね」
二人のやり取りを黙って聴いていた道子がそう云うと、新堂は頷いた。
「相手はまだ子供です。それも女の子ですので、僕と坂さんの男二人ではまずいと思って、松井さんに御足労をお掛けしたんです」
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