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私立清秀学園に通っている、ごく普通の男の子。 柊 清雅(ひいらぎ せいが)は吸血鬼の末裔である。 見た目は、人間と変わらないが一つだけ…人間と違うところがある。 それは、偏食…。 吸血鬼の末裔ではあるが、偏食…つまり血がないと生きられないのだ。 今の清雅には、血が足りない。 ここ数ヶ月、まともに血を飲んでいないからだ。 今日も貧血気味で、今にも倒れそうだ。 「せーいがっ」 陽気な声で話しかけてきたのは、友達の 仲陣 樹(なかじん いつき) 「樹…なしたの?」 「別に。今日も清雅が弱ってたから」 同情するなら、血を分けて欲しいと言いたい。 「そっか。俺、大丈夫だよ」 と樹に言い、教室を出た。
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