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「なんでもいいですけど。」
「・・・。」
濱本さんは俺の方をみた。
濱本さんは、きっちりしたスーツだ。
そりゃそうか、会社にいくんだから。
対して俺は、私服だ。
スーツではない。
「その服なら楽なレストランにいくか。」
俺の了解も得ずに、濱本さんは適当なレストランに向かっているようだ。
「あの、おいくつですか?」
「・・いくつだと思う。」
「自分と同じくらいのように見えるので、二十四くらいでしょうか。」
「二十六だ。」
「二つも上でしたか。これは失礼しました。」
兄と同い歳か。
性格も兄と似ているし。
濱本さんと兄があったら気を付けないと。
そんなことを思っている間にレストランについたらしく、駐車場に車をとめた。
「着いたぞ。おりろ。」
濱本さんに指示されるままに車からおり、レストランに入った。
「こちらにどうぞ。」
案内されたのは二階、それぞれの部屋が、扉によってわけられるようになっていた。
濱本さんとは向かいあって座る形になり、濱本さんが適当に頼んだようだ。
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