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「なら、家を建てたらどうですか?それぐらいのお金、いくらでも持っているでしょう。」
「金がいくらあっても、そんなどぶに捨てるようなことはしない。」
「そうですか。」
「というわけで、明日の夕方ごろに行く。じゃあ。」
そこで電話は切れた。
「明日、か。明日何かあるのか。まったく。」
すっかり冷えてしまった体を温めなおすため、もう一度お湯につかった。
「疲れた・・・。」
やっと何も考えなくてもいい、と思い目を閉じる。
水の音以外、何も聞こえない、俺だけの部屋。
何も片付ける必要はない。
もともと、生活に必要なもの意外ほとんど置いていない部屋だ。
散らかることなどほとんどない。
医療関係の本も全部きちんと整理している。
「ずっと、このままでいいのに・・。」
まぁいいか。
風呂から上がり、寝巻きに着替える。
そろそろ寝るか。
明日、いろいろあるんだから。
自室に入り、ベッドに潜り込んだ。
電気を消して、目をつむった。
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