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B「うわーーーっ!!!」Bは必死でその場から逃げ、待っていたAの元へ駆け寄った。
AはBのその尋常でない様子に
A「おい‥、おい、ちょっと、何があったんだよ!?」
B「お、男が…男が…!」A「はぁ!?男?男が何だよ!?」
B「ト、トイレに‥、トイレに男が…。」
A「トイレに男!?」
B「あ、あぁ、手を洗ってて鏡を見たら、ち、血まみれの男が…。」
A「映ってたってのか?」B「…ぁぁ…。」
A「本当か、それ!?」
B「あぁ…。」
A「分かった、俺が見てきてやるから待ってろ。」
そう言って、Aはトイレを見に行った。
そして2分後、Aは帰ってきたが顔を真っ青にしていた。
B「お、おい、A、どうしたんだよ?いたのか?」
しかし、Aは何かに怯えたまま首を横に振った。A「…、そこの突き当たりのトイレだよな?」
B「そうだけど。」
A「無かったぞ…、鏡。」B「えッ…!?」
驚いたBはそのトイレへと走って行った。そして、再びトイレの中を見たBは呆然とした。
確かに、壁には鏡が取り付けられていたであろう跡はあるのだが、それだけだった。
いったい、あの男は何者だったのか、そして、その男を映した鏡はどこへいったのか。それとも、男が自分を映し、Bに存在を気付かせる為にあるはずのない鏡を映し出したとでもいうのか。今となっては真実のほどは知る由もない。
その後、その建物は取り壊され、二度と人々の間で噂されることはなくなった。
そこで殺されたのは38歳だと聞いたが…。
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