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目が覚めた
真っ白なカーテンの隙間から
朝日が差し込む
ガチャン
「おはよう、起きた?」
そう声が聞こえた
真っ白な白衣を着た
看護婦の斎藤さん
彼女は
私に体温計を渡し顔を覗き込む
「おはようございます」
「今日は顔色いいみたいね
昨日はちゃんと寝れたかな?」
「はい」
斎藤さんは
カーテンを開け少し窓を開けた
「ほらリカちゃん見てみて
綺麗に桜咲いたわね♪」
窓の外には
樹齢100年と言われている
大きな大きな桜があった
今日は4月2日
桜は満開に咲き誇っていた
-あれから4ヶ月-
私は眞鍋リカ16才
東京都内の高校に通っていた
どこにでもいるごく普通な女の子
4ヶ月前の12月2日の午後5時48分
下校途中に突然意識を失い
この病院に運び込まれた
あれからずっと
ここに入院している
私の病名ってなんなのだろう?
こんなに長く入院しているのに
未だに私は知らない
お父さんやお母さんは
知っているのだろうか?
知っているなら何故
教えてくれないのだろうか?
最近その事がすごく気になる
でも…
聞く勇気私には無い…
もし変な病気ならどうしよう
そう不安を抱いている
私は一体…
「はぁ~
病院なんて居たくない!」
そう呟いていると
お母さんが面会に来た
「おはよう、リカ具合はどう?
お父さん昨日帰りが遅くて
病院に来れなくてごめんって
言ってたわよ
今日は来れると思うけど」
「うん、いいよ…」
「どうしたの?
元気ないみたい…」
お母さんが心配そうに聞いた
私は自分の病気の事を
お母さんに聞いてみたくなった
でも………
私は勇気を出して
聞いてみる事にした
「お母さん…あの…」
お母さんに聞こうとした瞬間
病室のドアが開いた
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