第3章宣告と決意

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そういうとお父さんは 眉間にシワを寄せて 私をじっと見つめて言った 「リカ… お前の病気は癌なんだ…」 「癌!?」 私は予想はしていたけれど いざ自分が癌だと宣告されて 心臓がバクバク脈を打っていた かなり動揺して目眩いがした 私が… なんで……… 両親も私も……… みんな大粒の涙を流し沈黙していた… この時 私は両親の優しさを 子供心ながらにすごく感じた 両親は私よりも先に 病気の宣告をされていたのだ 私が辛くて苦しい思い動揺 いやそれ以上の苦しみを感じたはず… けれども私を心配させまいと 平常心を装い明るく振る舞ってくれていたのだろう それはいつだって同じだった 私のわがままもいつだって聞いてくれたし 両親はいつでも自分達より 私の事を最優秀に考えてくれていた 私は両親に 心の底から本当にホントに感謝した だから私は頑張って癌を克服して 元気になって両親を安心させたいと思った 「お父さんお母さん 私 が・ん・ば・る よ 頑張って癌をやっつけるよ」 私は涙を拭って 両親を見つめてそう言った 内心… 癌という未知の病気と どう闘うかすらわからないし… 今の辛い治療を堪えられるかわからない でも…これ以上両親に心配かけるわけにはいかないと思ったからだ
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