第4章自暴自棄

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お父さんは泣きながら 私を抱きしめてくれ お母さんは私の頭を撫でてくれた 「リカ… お前はホントに偉いな… しんどかったら俺達に言うんだよ 何をしてあげられるかわからないけど 俺達はリカの支えだから なぁ」 お父さんの胸は温かかった なんかすごく安心出来た 面会時間が終わりの音楽がなって お母さんが荷物をまとめていた 「リカ一緒にがんばろぉ 私もお父さんもたくさんリカを応援するからね 今日はゆっくり寝てね 明日から頑張らないと! また明日来るからね」 そう言い両親は優しく私を見つめ 病室を後にした 一人病室に残された私は ものすごい不安に襲われた 私…頑張れるのだろうか… とてもとても心配になった でも両親も支えてくれる だから頑張ってみようと改めて決意した 私は外の空気が吸いたくなった 締め切られた病室が息苦しく感じて… 窓を開けた 今夜は満月だった 綺麗な満月を背後に 大きな桜がどっしりとたっていた 風が枝を揺らし 綺麗な花びらが病室の中に入ってくる まるで 桜も私を応援してくれている様だった それから 幾る日も幾る日も 私は辛い治療に堪えた 両親や看護婦さん先生に支えられながら 時には両親に嫌な思いをぶつけたが 両親は優しく私を包み込んでくれた 得に辛い治療が 抗がん剤治療… 吐き気がし 気分が悪くなった… ある日に夜 いつもの様に 私は髪の毛をクシでといていた その時… 自分の毛が抜けている事に気がついた それも大量に… とてもショックだった 今まで私は髪の毛を肩から上でカットした事はなく いつも綺麗に伸ばし 手入れを常にしていた そのおかげでみんなから 綺麗な髪の毛だねと言われる事が 私の唯一の自慢だった なのに… その髪の毛がどんどん抜けていくのだ… 抗がん剤の影響だった そんな事知らない私は ショックから自暴自棄になり (死にたい…) と思っていた… 自分が本当に大切なものが 突如消えて亡くなる気持ちが わかりますか………? 私は気付いたら 開いた窓の側に立っていた
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