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「少し、積もる話があるから話して来るだけだよ!!」
なるべく笑顔で……。
なるべく不信感を抱かれない様に……。
ミラは私の言葉を聞くと、安心した顔で漸く顔を上げる。そして、頬を赤くして笑って見せる。
「そ、そうだよね?積もる話、あるよね?あれ?でも、もう授業が始まるよ!?」
「あぁ、サボり!!」
私は弾んだ声でそう言うと、ミラに手を振って教室から出て行った。
***
「遅かったね?」
屋上に繋がるであろう扉を開けると、そこにはシェシェとシーンが待っていた。
彼らは魔力を微かに強く流して私に居場所を感知させていたので、魔力を追って此処に私は辿り着いた訳だ。
私は風を感じ、空を仰ぐ。
空は今日も澄んだ様に青い。
「それで?何か私に聞きたい事があったんじゃないの?」
私は空から視線を移すなり、直ぐに話題を吹っ掛ける。シーンとシェシェは私を暫く見つめると、先にシーンが口を開く。
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