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男は柾木に一歩ずつ迫って来ました。
「今の話、全部聞いたぜ。何だテメェ、俺らを殺したいって?」
「い………や、違う!そんな――――」
「気にいらねぇんだよ、そういうの。はっきり言えよ。俺らを殺したいってよぉ」
男は担いでいた刀を右手に持ち替え、軽々しく月に刃先を掲げました。
「もういい、俺がここでオマエを殺してやる。じゃあな」
「……………っ!!」
柾木は目を思いっきり瞑りました。
振り下ろされる殺意のこもった剣から空気を切り裂く音がしました。
しかし、その直後。
―――――――キィン……………
それはとても綺麗な
金属と金属のぶつかる音へと変わりました。
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