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ーーー…
「…いっ、ぅた…おい!裕太起きろ!」
一気に夢から現実の世界へと連れ戻された。
あれ、僕あれからずっと寝ちゃってたんだ…。
「なにぼーっとしてんだよ、行くぞ」
俊也がいかにも不機嫌そうな顔で僕を見ていた。
「…あ、ごめん」
机の上に置いてあった教科書やノートを適当にまとめて急いで俊也と教室に戻りながら、くだらない話をして教室に入るとすでに次の授業が始まっていた。
「俊也、本当にごめんね」
「別に」
小声でそう会話してそれぞれの席についた。
あ、そうだ。
今日の交換ノートは理科のとき寝てしまったことを書こう。
…ん?
交換ノート?
交換…ノート…
「あ!!」
しーんとした教室に響きわたった僕の声。
「しゃらーっぷ!」
翔がそう言うとクラスの大半の人が馬鹿にしたように笑っていた。
あとで俊也に叱ってもらおう。
そしてついでに視聴覚室にノートを取りに行こう。
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