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僕は家について、真っ先に交換ノートと向き合った。
「俊也の言った通りにすれば良いんだよね…」
そして僕は、指示通りの言葉を書いて、その日はもうノートに触れなかった。
「どんな意味があるんだろう…。意味、ない気がする」
だけど俊也の指示だ。
意味のないはずがない。
まあ、俊也のことだし考えがあるのだろう。
それに、意味がなくても損なんてない。
「うぅー…、眠い」
うとうとしていると、理科のビデオを思い出した。
有性生殖
無性生殖
眠い……………
気がつくと、外が真っ暗で、部屋も真っ暗だった。
「……。あー…、寝ちゃったのか…」
とにかく下行こうっと…。
お腹空いたし。
リビングと階段のある玄関をつなぐ扉からは、いつもみたいに温かい光りがもれていた。
がちゃ、きーっ
扉を開ける音もいつもと一緒。
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