10人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
リビングに繋がる廊下を歩いている間、陸は考えていた
オヤジの話ってなんだ?
拓斗といるのに帰って来いって言うくらいだから、結構大事な話なんだろうけど。
リビングのドアを開ける
その瞬間、飛びついてきた黒い影を思わず蹴り飛ばす
「痛いじゃないかっ!陸っ!!」
「てめぇが飛び掛ってくるからだろ?で、話って何だよオヤジ」
そう、陸に抱き着こうと飛び掛ってきたのは正真正銘の陸の父親、椿 健二(ツバキ ケンジ)だ
某有名会社の社長で、数年前に病気で無くなった母親の代わりに男手ひとつで陸を育ててきた男だ
妻がいなくなった今は、一人しかいない自分の子供を溺愛している
最初のコメントを投稿しよう!