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「~…ってなわけなんだよ」
あたしは今、5分ほど前にあった、お騒がせオヤジのことを拓斗に話していた。
「まじかよっ!!!?さすが陸のおじさんって感じだけど、今回はさすがにスゲーな!!俺が必死こいて受かった高校、お前何もしないで受かっちまうんだもんなー」
拓斗はあたしが帰っている間に風呂に入ったのか、髪が少し濡れていた。
「でもさ、高校一緒だし、またあんたとあたしの腐れ縁も続くじゃん!!嬉しいだろ?」
「やだよ。幼稚園、小、中とお前に取られてきた喧嘩ナンバーワンのポジションを、ようやく俺が高校で取れると思ったのに、またお前に一番取られるじゃねーかよ」
そう言ってふてくされてる拓斗の顔は、ちょっと可愛いかったりもする。
「いや、でもあたしらの行く高校、あの県内でも悪名高いとこじゃん?さすがにナンバーワンは無理なんじゃね?」
「…よっく言うよ。喧嘩強すぎて、いつの間にか通り名までついちゃってる御方が。ね、朱龍さん?」
「うるせーな、お前も人のこと言えねーだろ。…ね、碧龍さん?笑」
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