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「わかってるじゃないか…」
ふっと柔らかい笑みを漏らした
先生の表情は安堵の色に染められ
また俺を苦しめる。
そうだよな先生…
先生にとっちゃ
俺なんか、鬱陶しい只の生徒。
でもそれも今日で終わり。
だって今日から俺は
先生の中で一番嫌いな
殺したいぐらい
憎い生徒(ヤツ)になるんだから…
「ねぇ先生、両手…だして?」
満面の笑顔でそう言うと
先生は何の疑いもなく
両手を俺の前に出す。
「ん?こうか?」
首を傾げて腕を前に出す先生
「ふふ。馬鹿だね先生」
俺が後ろに手を回していたから
先生は気付かなかったのかな?
ガチャン―。
俺が手錠を持ってるってさ。
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