─二学期─

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「あれ? エル、お前は行かないのか?」  俺とはまた違う魔法陣に乗ってるのは、カイル、セレナ、ミズキ、スイちゃん。  エルは魔法陣には乗らず、センリさんの横に着いていた。 「ええ……。悪いけど、ミズキの事の報告は任せて良いかしら。少し用事があるの」 「……? ああ、アイツら貴族だからなんかごちゃごちゃあるのか」  まったく見当も付かないけど、なんか有るんだろう。ややこしそうな事後処理とか。 「そんなところよ。悪いわね」 「気にしないでよ。アタシらでキッチリやってくるからさ」 「んじゃレイン、もしかしたらまたな」 「確かにもしかしたらだな。早く帰れたら、スイちゃんの歓迎会やろう」 「レイ兄ぃーっ!」 「ははっ。レイン、死ぬ気で早く帰って来なきゃならなくなったな」 「ん、分かった」 「レイン君、お母さんと間違った事にならないようにねっ!」 「分からない! ミズキ! なんでそんな嬉しそうに笑って言うんだ!」  あぁヤバい!  答えを聞く前に転移しそう──      * * * 「……良かったのか?」 「これはヴァルガンドの……貴族の問題だから。アイツらには、関係無いもの」 「……関わらせたくない、だろう?」 「……うん」
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