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「チッ。
今日は大切な連絡がある。
このクラスの金子が亡くなった」
沢田は少しイライラした口調で、しかし何の感情もこもっていない声でそう告げた。
まるで、今日は授業変更がありますというように。
教室内は静まり返る。
誰かが息をのむ気配がした。
その瞬間、私は寒気がした。
三日前に会った人が突然この世からいなくなった事に。
私と同じ歳の女子生徒が自分から命を断った事に。
なにより、それを事もなげに告げた教師に。
ほんの少しの間だけだったけど。
私は寒気がしたのだ。
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