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「アルバムを見てて思ったの。しゅうくんがいつも隣にいたんだなぁって。あ、襲われてしばらく経ってからアルバム見たんだけどね」
アルバム持ってねえ、という茶々は挟まずに先を促す。
「もしかしたら私のこと好きなのかなって思ったの。普通は嫌いな人と一緒にいないから。それであれも愛の形なんだなって思ったらドキドキしてきて」
「それでもう1回?」
「うん」
そう言ってベッドに腰掛け、彼女は目を閉じた。
紫子と気持ちいいことをした後、眠る彼女を横目に俺は考えていた。
あの出来事以降、あらゆる技術が進化していることに。
火をあんなに操れると思わなかったし平常心を保つ技術が進歩していた。
ふう、難しいことを考えるのはやめよう。
俺は紫子の艶やかな前髪を撫で、その唇にキスをした。
柔らかく、感動的だった。
かつては心を傷つけたんだ。
やっぱり頭が働かない。
何度目か忘れたけど、眠いや。
とりあえず、おやすみ。
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