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辺りは静まり返っていた。
真夜中だからか、それとも防音設備に優れているのか。
ただ空気が重い。
研ぎ澄まされた感覚があるからハッキリとわかる。
この気配は殺し屋だ。
ベッドの近くに武器と服が置いてあり、身につける。
そして敵がいる場所に走り出した。
俺がそこに行くと誰もいなかった。
正確には気配が離れて行っている。
外だ。
そう思い、2階にも関わらず窓から飛び降りた。
するとそこに少年がいた。
「殺し屋か」
「あらら、バレた?」
「雰囲気でわかる」
「業界でも有名だしねー。でも僕もそれなりなんだ」
気付くと周囲にワイヤーが張り巡らされていた。
しかも耐熱耐炎性だ。
複雑に絡まるワイヤーを切ればいい。
しかし失敗はしないだろう。
今の俺には見える。
「純度の高い火は全てを溶かす」
手袋を点火し、あるワイヤーを握る。
手袋には超高温になるオイルが塗ってあるのでワイヤーは簡単に焼き切れた。
「反撃開始」
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