正される記憶

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「そんなのわかんないよ?」 「そもそも埋めるための建設費も……建設費も……」 そういえば紫子って超お嬢様だった。 幼なじみの俺が通ってるから一緒に通ってくれてる。 あの時の俺、欲望と恨みで彼女の笑顔を奪ったんだ。 彼女くらい金持ちなら俺なんか逃げれるわけがない。 情報も全部筒抜けなはずで、でも見つかってない。 ケリつけたら彼女に会いに行こう。 ちょっとだけでも償おう。 「私お金あるからもしかしたら」 「足りないだろ。磁石もお金も」 「そっか。でも世界中の集めて埋めたら?」 「操作できないかもな。そもそも進むのか?」 「それは飛行機みたいに出力で」 「急ブレーキできないな」 「えっと……ほら、楽しいでしょ?」 「ん?」 「こういう話の方が」 「ああ」 「私ね、しゅうくん好きだよ」 「へえ」
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