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「次は俺だな」
そう言って口を開いたのは、工藤だった。人を見た目で判断するのは如何かと思うが、どうしても第一印象のイメージから抜け出せない。
「二年の工藤翔太。魔法に関してはあんまり詳しくないけどよ。まあ、よろしくやってくれや」
「魔法科学部の人間が魔法に詳しくないとか……、ふっ」
「黒木、うるせぇぞ」
こんなやり取りも、きっと日常的なのだろうと鈴姫は思った。いがみ合っているようで、実は信頼しあっているような、そんな温かみも感じられる。
すると、端の方で本を読んでいた眼鏡の男が、おもむろに立ち上がった。
「……二年の興梠学。得意な魔法は"ステルス"。……よろしく」
「はあ……、よろしくお願いします」
魔法のことはよくわからなかったが、無口そうな人が自分から話しかけてきてくれたことに感謝した。この場でしっかり挨拶できなければ、後々話しづらい。
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