プロローグ

13/13
前へ
/86ページ
次へ
「じゃあ、最後に僕だね」  そう言って立ち上がったのは、どう見ても中学生または小学生にしか見えない男の子だった。可愛らしいと思う反面、男の子に可愛いなど失礼だという思いにかられ、鈴姫は何とも言えない表情になった。 「僕は一年生の高須晋介。お互い入ったばかりだけど、同じ一年生が居なくて不安だったんだー。とにかく、よろしく」 「うん……、よろしく」  鈴姫はよかった、と安堵した。同じ一年生というだけで、親近感もわいてくるというものだ。 「よし。自己紹介は済んだな。じゃあ、お前ら! 生徒会室に行くぞー!!」 「え、あ、ちょっと!引っ張らないでよ!」  ハイテンションとなった黒木は終始笑顔で、藍と鈴姫を引っ張っていった。  二人は困惑しながらも彼に続く。
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加