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「秀介のそういうトコロ好きかも」
中庭に入った時、藍がそんなことを言った。
「そういうトコロって何だよ」
「頭良いのに堅くないトコロ?」
「なるほどね……」
黒木は何だか笑ってしまった。昔と印象が変わっても、藍に対する想いは変わらない。
「……う、……暗い……」
暗闇に怯える藍は、一見すると小動物のような可愛らしさがある。
急に愛おしく思えて、気付いたら彼女の手を握っていた。
「……これで怖くないだろ?」
「う、うん……」
暗くて顔は確認できないが、きっと耳まで赤くしてるに違いなかった。
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