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「…本当なの?」
マユミはやっとの思いで声を出した。
「本当だよ。信じられないなら直接西村に聞いてみなよ」
マユミが返す言葉が見つからずに黙っていると
橋本は更に続ける。
「電話だって今も非通知でかけてくるんだろ?マユミちゃんは西村に遊ばれてるんだよ」
否定できない
マユミはこれ以上は真実を知りたくない気持ちと
全てを明らかにしたい気持ちで揺れていた。
「西村さんが私に突然電話をかけてきたのはどうしてなの?その理由も西村さんから聞いてるなら教えて」
橋本は淡々と答える。
「うん。何人かの仲間で集まっていくつか適当に番号を決めて順番にかけていたみたいだよ。
誰が1番長く女の子と話していられるかって遊びらしい」
マユミは悲しみに打ちのめされていた。
今までマユミが信じて疑わずに大切にしていたものが
カタカタと音を立てて静かに崩れていくのを感じていた…
ゆっくりとゆっくりとマユミの心に影を落としていった…
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