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…この流れでいくと俺はこいつの服を買わなきゃいけないのか?まじで?俺ゲーム以外のことは結構貯金したいタイプなんだけど。お陰で結構貯まってるんだけど。そんなことはどうでもいいんだけど。 だって仁くんのサイズで買ったら俺どうせ着れないし…でも今の仁くんは流石に可哀相。 もし買ってからすぐ出てったら無駄になっちゃうし……あ、緑場にあげるとか?…駄目だ。何で買ったのか聞かれたら答えられない。 「…仁くんはいつまで家にいるの?」 「んー、黄が俺を追い出さない間」 「じゃあ俺が追い出さなかったらずっといるの?」 「黄がいいならね」 別に良い訳じゃない。 ただその言い方は狡い。 下手に出てけなんて言えないじゃんか。 まあどうせ今は彼女とかいないし俺はいっか。今はね、今は。 ただ、しがない大学生の俺は親からの仕送りと自分のバイト代でそこそこ生活してきたがこんな大きな男がいたら食費とか諸々で貯金もそのうち底をついてしまう。 うんうん一人で唸っていると 「黄?やっぱり迷惑?」 「あ、や、まあ…」 「…俺、黄しかいないんだ。他の奴に狼姿を見られたらきっと捕獲されてどっか連れてかれる。でも人間姿は体力使うからずっとはできない。ていうか人間姿でも身寄りも何にも無いからいつか野垂れ死んじゃう。頼むよ、黄」 こういうのって本当に狡い。 そんな心情揺らされたら追い出せる訳無いじゃんか。 「…仁くんは、ご飯、作れるの?」 「…?まあ、簡単なものならね。でもレシピを見れば大体作れると思うよ」 …正直、料理が面倒でコンビニ弁当ばっかだったり食べなかったりする俺にとってそのスキルはかなり有り難い。 「じゃあ、仁くんは家の家事やって。そしたら置いたげる」 「っ本当?ありがとう!」 何だか最初の高飛車なキャラから打って変わって捨て犬みたいな目をするからどうも見捨てられない。 とりあえず、バイト増やそっかな…。 --------- 話が進まない\(^p^)/
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