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そして、あれから十日後、桂木尚人の予約日。
彼は、約束の時間の5分前にやってきた。
几帳面なのか、たまたまなのか……。
仕事を理由に遅れてくる重役方とは、大違いだ。
「こんにちは。」
今日も、いつもの営業スマイル。
「こんにちは、竹内さん。先日は、無理をいい、すいませんでした。昨日、出張から戻りました。お礼が遅くなりまして、すいません。これ、お土産ですが、どうぞ。」
そうにこやかに微笑まれ、目の前に差し出されたのは、某ブランドの箱。
いやいや、おかしいでしょう?
お礼はいいとしても、お土産で、こんな高価な物は。
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