Level 3 手を繋ぐ

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たった一言、 「強引でゴメンな」 と、謝る言葉を付け足されただけで、何もかも、許せちゃうような? 会いたくないと思う程に嫌だったはずなのに? そんな簡単な女じゃないのに、桂木さんには、強く、言いきれない自分が悔しい。 午後の診察が始まり、仕事に戻ってからも、集中出来ない。 こっそりとロッカーにしまったブランドの袋が気になる。 食事に行く場所が気になる。 愛してくれている彼氏がいるというのに、一対一で他の男性と会う事に、罪悪感が全く起きない。 ペースを掻き乱されおかしくなったとしか言いようがなかった。 そんな私は、皆の目には、彼氏とのデートを楽しみにしているように見えたらしい。
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