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そう言う男性は、よく見ると、額にうっすらと汗をかいている。
此処に来るまでに、駆けずり回ったのだろうか?
相当、困っているから、こんなにも頭を下げるのだろうか?
そう考えると、いつもなら断っているのに、何とかしてあげたくて、
「院長に聞いてきます。」
口が勝手に答えていた。
イケメンだから、つい?
自分のその有り得ない言動に驚きながらも、踵を返し、院長室に向かった。
事の成り行きを説明したところ、応急処置ならと言うことで、OKが出た。
待ち合い室で佇む男性に、その旨を伝え、診察台に案内する。
スタッフは、既にあがってしまい、院長と私、そして、イケメン患者の、桂木尚人。
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