57人が本棚に入れています
本棚に追加
青い海
青い空
白い雲
自然が蔓延るこの美しい環境に親しむ猶予など俺たちには無かった
「マルクくーん!食糧は確保できたのー!?」
こちらへと走ってくる小柄な少女はなりに合わない大声で大地の遥か彼方にいない俺を呼ぶ、必要のないエネルギーを使うんじゃないよ、全くこの子は・・・
蒼い瞳、軽く童顔、サラサラ茶髪に赤いバンダナが特徴的な彼女の名はチェルシー。
好奇心旺盛な元気ハツラツ少女である。
「ミミズって…食えるのかな……?」
勿論ジョークだ、冗談が大好きなマルク君はいつもこんな調子。被害者の反応を見るのがたまらないんだよ。
「まぁ、おいしそう!早速切り刻んで今日のサラダに盛りつけましょう!!」
躊躇無くOKしやがった。
「ウソ!ジョーダン!マジ止めて頂戴、チェルシーちゃん!!」
「またからかおうとしたでしょ?何度も同じ手にだまされる訳にはいかないんだから♪あはははは~~」
逆に返されてしまったようだ、クッ・・・不覚。
さすがに100回も同じ間違えはしないか、実はいじりながら不安になってたんだ、しかーし!一応学習できている事実がわかって安心したよ。
「余裕あり気にチェルシーちゃん笑ってるけど、そっちは終わったのかな?」
「あたぼー♪だってこっちは海岸だよ?証拠にホラ」
ヌッと突き出したのは『のり』、もし『塩』なんて差し出したらどうリアクションすればいいのやら悩むところだった。
最初のコメントを投稿しよう!