第1話:嵐の夜に

4/8
前へ
/115ページ
次へ
春の月1日目、牧場を営むため新天地を求め旅をすることになった俺はたまたま安い船旅コースをインターネット内で見つけそれに乗ることにした。 …それがまさか手こぎボートだったとは知らずに。 一応船自体はいかにも丈夫そうで大きくて問題は無い、人力以外は。ああ原始的な。 「おもかじいっぱーい!ホラホラあんたも手伝いなよ」 ・・・客なのにこぐってorz そんな人一倍働かない主人公よりこがない怠け者がいたんだよ、船員の癖に。 んな調子で気が遠くなるような作業のさなか嵐がやってきてドバーン!一発即死だったねありゃ、乗客は全員海に投げ出され酷い目にあった。 そういや~・・船長どうなったんだ?乗客は確か6人全員この島に漂流したから助かっていたとして・・・ブルブル え、船員はそこまで悪くない、だと・・・? いやいやwもしあいつが全力で船こいでたらまだ助かったかもしんないじゃんw助かる可能性:0%なんて無いんだwせめて1%の確率くらいあるハズw俺、諦めない性格ではなく諦めきれない性格だからwww 「そんなことしている内に空を見て、もう日が暮れそうだね、田舎って時が経つの早いな~・・」 ・・・四日目の朝が近い。 隅々まで散策してみると当時の環境が予測される、この島は昔人が住んでいたと思われる、んでもって~・・過疎化かなんらかが原因で村人たちがどんどん都会へ移り住んで行って今じゃ誰もいなくなってしまった。 もしかすると電話線があるんじゃないかと家の中を家宅捜索してみたがどれもプッツン。 電気代をこのんで払い続ける人なんざ絶対いないもんな。 「木の幹に刻まれた傷がどこまで増え続けるか賭けてみるかい?」 「私は島を出る日にちなんてそうそうこないと思う」 ガーン!呪詛返し曰くまたもや冗談返しされちまった!! 「・・・こんな事言っといてアレだけど、内心微かに来ると思ってたんだけどな」 「救助は近い未来には来ると思うけど、マルク君って牧場主希望でしょ?なら最適じゃない♪だから島には出ないってこと、私は出るかまだわからないけど」 出るね、絶対。船の中で毎回この子バカンスだのアロハ~だの現実見えてなさそうな発言ばっかしてたんだからな。
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加