83人が本棚に入れています
本棚に追加
/138ページ
「うわっ!」
「シュウ!」
ウィルスが一匹飛び掛ってくる。すぐにカムロの拳が飛び、シュウに傷はつかなかったが、ひやりとした。受動ウォールがあるからダメージは軽減出来るが、気が散る。
軽く見回す。どうもウィルスの数は増えているようだった。……埒が明かない。自己増殖の術(すべ)を心得ているウィルス達を一体一体潰していてもキリがない。
「――ウォール展開!」
シュウは演算を途中で終了させた。能動ウォールを展開すると、自らとカムロを中心として半径一メートルほどの円が出来上がり、ウィルス達が弾き出される。カムロは驚いた顔でシュウを見た。
「……シュウ?」
「カムロ、サポートに回ります! さっさと片付けましょう!」
「……分かった」
カムロは微笑み、頷く。シュウはウィルス達の種類を特定していき、対抗ワクチンを装填していく。並列してカムロにエンチャントを行う。
最初のコメントを投稿しよう!