古びた時計は重く針を動かす

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『あれっ…?夕夏…あたし寝ちゃってたんだ。ごめん、膝枕ありがとうね』   はっと起きたカナタは、辺りをきょろきょろと見渡して、夕夏に膝枕されていたことに気付く。 『はぁ~。もう、夕方かぁ~』  大きく両手を天高くに伸ばす。 『…ん…ん~。カナタ起きたん?』   カナタが起きてから、少し経った頃、夕夏が起きた。 両足を伸ばして座っていた夕夏は、大きく口を開けたまま寝ていた。  『うん、起きてたよ。ちょっと前に。あとさ、夕夏ヨダレ垂れてたぞぉ~。あはははは』  『えっマジ?!それを言うなよ~。…でもさ、そんな冗談言えるくらいなら、もう大丈夫やね。安心したっ』  がははと大声で笑う彼女。  カナタは、彼女の心の広さを肌で心で感じていた。 『夕夏のおかげだよっ。いつもありがとう』   急に真面目な顔つきになり、最後には優しい顔つきに変わった。
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