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過去の自分が異常に羨ましくなった。
あんなに嫌だった人生だったのに。
写真越しにこちらを向いている笑顔の彼女は、もはや自分の知る彼女ではなくなっていた。
自分自身を捨てたはずなのに、後悔だけが顔を覗かせる。
彼女の笑顔は、一度も見たことのない幸せそうな笑顔だった。
これで幸せになれると思っていた。
でも結局のところ、違う人生になっても最低なんだな……俺は。
新聞を片手に握り、小刻みに震え、力なく立ち尽くしていた。
自身の人生が最低なんかじゃなくて、俺自身が最低だったんだな……。
これが、俺が〈あたしが〉選んだ結果だった。
もう戻れない。
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