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夕夏との初めての出逢いは、中学1年生の始め、まだ友達もあまりいなかったくらい頃だった。
カナタの父親の暴力は既に始まっており、顔以外はアザだらけで傷まみれ。
足の骨折をして、右足にはギブスが。
学校帰りに松葉杖でカナタが家路に向かっていると、誰かが勢い良くぶつかって来た。
勢いに負けて、カナタは松葉杖を持ったまま尻もちをついてしまう。
―ドンッ―
『痛たたた…』
足とお尻の痛む部分を擦りながら、ぶつかって来た相手を見上げると、当時同じ中学1年生だった夕夏がそこに立っていた。
『あっ…ごめん。大丈夫やったか?ほらっ』
夕夏の風貌は、ポニーテール、顔には絆創膏がちらほら目立ち、短いスカートに腕を捲り上げた制服。
まさにヤンキー。
そんな雰囲気を漂わせていた。
しかし、風貌とは違い、手を差し出しカナタを引っ張り上げた。
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