飛ばされて

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………。 私は、どうしたのだろう。 ここは、夢の中か? 身体が思うように動かない。 どこからか、声が聞こえる。 ……煩い。 少し、黙れないのか…? 頭に響く。 私はうっすらと目を開いた。 「あっ!起きた!!」 私の目の前に誰かの顔。 声からして男……か? やけに女っぽい顔立ちだ。 「起きたんですね?気分はどうですか??」 奴が話しかけて来た。 「………最悪だ。 貴様の声は、頭に響く。」 私はそう言って身体を起こした。 周りを見渡す。 奴の他にもう一人居たようだ。 そいつが話しかけて来た。 「すまんなぁ、起こしてもうたか? だから言ったやろ、総司。お前の声は大きすぎるんやて。 はよこの嬢ちゃんに謝りぃ。」 「えー、何でですかぁ? 別に悪気があった訳じゃ無いですよ。」 「えぇから謝り。お前の声が嬢ちゃんを起こしたんは事実やろ?」 「わかりましたよぉ……。 えっと、どうもすみませんでした。」
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