378人が本棚に入れています
本棚に追加
「!?!?」
その場の全員が驚愕する。
「8対1、だぁ? テメェ俺ら舐めてんのか、あ゛ぁっ!?」
声を上げるのは土方。
私が全員を相手にしようとしたのが気に食わなかったらしい。
「なんだ、自信がないのか? 私と直接やりあった奴らは、少なからず分かっているはずだ…。」
永倉、藤堂、原田、沖田。
大丈夫なのか、といった表情を浮かべる山南さん達とは違い、その4人の表情には緊張が走っている。
8対1だとしても、決して気は抜けない。
その雰囲気に気づいた他の面々も、考えを改めた様だった。
「やりましょう、土方さん。彼女は私が瞬殺されるほどの手練です……勝てる保証は、どこにもありません。」
「…総司……。」
竹刀を握り締め、私の真正面に立つ沖田。
それに倣うように、永倉・藤堂が両脇へ、原田が後ろへと移動した。
戸惑いつつも各自思い思いの位置を取り、構える。
「山崎! 居るんだろ。」
「はい、副長。」
「審判、頼む。それと、時間も見ておけ。」
「承知。」
四半刻の戦い。
その火蓋が切って落とされる。
「では…始め!」
最初のコメントを投稿しよう!