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「ヴェル……どうして、僕は死ななきゃならなかったんだ?」
顔を上げ、涙が流れていきそうなのを堪えながら尋ねる。
「……運命としか、言いようがありません……」
ヴェルは消え入りそうな声で応えてくれた。
「そっかぁ……」
僕は自分を慰めるようにその言葉を頭の中で反芻する。
『運命』……その一言に全てが集約されているような気がした。
僕の死はその言葉で片付けられる。そう思うと悲しかった。
でも、仕方がないんだ……
そうなる運命なんだから……
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