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「おいッ!」
急に、大きな声が響き渡る。
僕の耳に届いたその声は人を小馬鹿にした感じでいつも笑いを振りまいている聞き慣れた声だった。
ヴェルと共に、地面へと降りて建物の中に入った。
そこには、僕の棺の上で大きな声を出しながら泣いているアイツがいた。
「……彼は?」
ヴェルが僕の顔を見上げる。
「アイツは親友だよ。小学校からの付き合いだったんだ。僕の隣にいつもいて、何かと助けてくれてたんだ」
僕の棺を叩きながら
「どうして?なんで、お前が先に……二人で、二十歳になったら飲もうって約束したやん……まだお前には返さなあかん借りがたくさん残ってんのに……」
アイツが叫ぶ言葉の一つ一つが僕の心を引き裂いていく。
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